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美匠代表の塗装学

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事例紹介

外壁塗装・屋根塗装後の不具合対応シリーズ[塗膜のハガレ②編]

いつもお読み頂き、誠にありがとうございます。

『外壁塗装の美匠』代表の高橋と申します。

 

地元浜松市に根付きながらも

全国100社以上の塗装専門店を指導させて頂いている中から、

お客様にとって参考になる事例をお伝えさせて頂きます。

 

このシリーズを通して転ばぬ先の杖として、

事前に外壁塗装・屋根塗装後の不具合を知っていることによって、

塗装施工中にしっかりと予防対策を打つことが可能になります。

 

本号では、「塗膜が剥がれてきた・・・」という不具合に対して、

原因と対策をいかに講じていけば良いのかをお伝えいたします。

 

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[不具合に対する補修対応の流れ]

 

①庇(ひさし)上辺の外壁塗膜のハガレ症状

 

②コンクリート基礎部の塗膜のハガレ症状

 

この①②に関しては、

雨水などの水分が外壁(またはコンクリート基礎)の内部に

毛細管現象で浸透していき、内側から押し出されるかたちで塗膜が浮き、

ハガレの症状を引き起こしています。

 

③ベランダ外壁上辺の塗膜のハガレ症状

 

④雨どいの塗膜のハガレ症状

 

この③④に関しては、

長年の降雨による衝撃と水分や湿気による伸縮膨張を繰り返すことによって

ハガレの症状を引き起こしています。

※施工時のケレン(目粗し)作業不足の可能性もあります

 

このような降雨や降雪による衝撃などに関しては、

耐摩耗性(衝撃に強い)を発揮させるために塗膜硬度の高い塗料を使用する必要があります。

そして塗膜の厚みをしっかりと付けた塗装施工を行う必要があります。

 

一方で、塗装によるメンテナンスを3回目、4回目と繰り返すことで

塗膜の厚みが総合的に増していき、その結果ハガレを引き起こすということもあります。

 

フクレの発生(今回で4回目の塗装によるメンテナンス)

 

ハガレの発生(今回で4回目の塗装によるメンテナンス)

 

4回目の塗装でつけた塗膜だけでなく、

1回目の塗膜まで一緒に剥がれていき、

素地が見える状態になっています。

 

原因を探り、分析を行うために塗膜を採取していきます。

 

塗膜片 ※1回目(新品時)の塗装面

 

塗膜片 ※4回目の塗装面

 

塗膜片 ※1回目(新品時)の塗装面の拡大

 

塗膜片 ※4回目の塗装面の拡大

 

塗膜片 ※断面の塗膜厚みを計測

 

今回(4回目)の塗装の塗膜が最も厚く、

適正な塗膜を形成していることがわかりますが、

 

総合的な塗膜の厚みが非常に厚くなってしまい、

旧塗膜(1回目~3回目)と新塗膜(4回目)との伸縮率の違いもあり、

年間を通した寒暖差による伸縮膨張や降雨・降雪による衝撃も重なり、

塗膜のフクレやハガレといった症状を引き起こしていきます。

 

ですので業者によっては、

「うちでは3回塗りではなく4回塗りを行います」等の

塗り回数を多く施工することを推奨する業者がいますが、

単純な塗り回数の増加はフクレやハガレの原因にもなる

ということを知っておく必要があります。

 

今回の事例への対策としては、

見積り時(調査診断時)にお客様に現状を伝えるとともに、

旧塗膜をすべて除去する「剥離(はくり)工程の追加」

もしくは新たな屋根材を上から取り付ける「カバー工法」を推奨いたします。

 

状況をお客様が把握したうえで、

ハガレの発生の懸念があるものの「予算の兼ね合いで塗装で良い」という場合は

塗装によるメンテナンスで良いと思います。(フクレ・ハガレは保証対象外)

 

大切なことは症状が発生してからお客様が状況を知るのではなく、

予め状況を把握したうえでお客様が最適だと思うメンテナンスを行うこと、

であると私たち美匠では考えております。

 

まとめますと、

 

[原因] 箇所に応じた状況の把握と適切な仕様の不足により、ハガレが発生

(1)雨水による毛細管現象(画像①②)によるハガレや、(2)降雨・降雪といった衝撃と伸縮膨張(画像③④)によるハガレ、(3)そして塗装によるメンテナンスを重ねていく中で発生するハガレ等々、フクレやハガレという症状一つとっても原因は様々であり、それぞれの箇所に応じた正しい状況の把握と、適切な塗料選定・施工法といった仕様を組む必要があります。

 

[対策] 適切な仕様による施工(調査時の正しい状況把握~適切な仕様に基づく施工まで)の実施

適切な仕様として、(1)毛細管現象を抑えるための排水加工・防水処理を施します。(2)降雨・降雪などの衝撃や伸縮膨張を抑えるための耐摩耗性の高い上塗り塗料と下塗り塗料の選定を行ったうえで塗膜の厚みをしっかりと付ける施工を行います。(3)塗装を3回、4回と重ねられているお家に関しては、旧塗膜を除去する剥離(はくり)工程を追加することや塗装以外のカバー工法を提案する等、事前にお客様に伝えたうえで塗装仕様を決定することが大切です。そしてその最適な仕様をしっかりと施工にあたる職人に100%伝達され、施工を行える体制が整備されていることも重要な要素となります。

 

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このような対応を行うことを

お客様ご自身が把握していることが何より大切です。

 

また、見積りを取られる塗装業者・リフォーム業者・工務店等の

知識や経験そして実績を比較検討する際にも活用することができるようになります。

 

この「美匠代表の塗装学」の内容がお客様にとって有益な情報となり、

大切なお家の外壁塗装・屋根塗装の成功に繋がって頂ければ幸いです。

 

※美匠が使用する「外壁塗装」という概念の中には、

 屋根塗装、付帯部塗装、塗装工事、等々の塗装に関連する全てを含めています。

 シンプルにわかりやすくお客様へ伝えるために「外壁塗装」という言葉に集約しています。

 

※引き続き、新型コロナ対策を徹底してまいりますので、

 安心してご相談くださいませ。

 

浜松市の外壁塗装に100%の安心を。

外壁塗装の美匠

代表取締役 高橋 明暉

 

■一級塗装技能士

■建築塗装指導員

■塗料/工法開発技術者

■日本建築塗装職人の会 技術顧問

■日本建築業者協議会 常務理事

■その他 資格多数保有

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品質追求は、私の人生そのものです。

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お客様へのメッセージ

私は昔から一つのことを追求する性格でした。そのため広い知識は持っていませんが追求する一つのことに関しては非常に深い見識を持っていることに大人になって気づきました。そしてそれは今でも変わっておりません。この外壁塗装・屋根塗装はとても奥が深く、お客様の求めるものを実現し続けようと思えば終わりがありません。しかしそれを叶えることが私の使命であり、存在価値であると思うに至りました。私は人生をかけて、お客様ご家族様と大切なお家を守り、末永い安心をお届けするために、全社員・全技術者とともに本日も仕事に打ち込んでまいります。

プロフィール

塗装技術者の道に入り20年。下積みを積んだ後、20才の時に株式会社 美匠を設立。自社目線ではなく“お客様が求める”外壁塗装・屋根塗装を追求し続ける。その本質を追求する中で生まれたのが、七つの劣化因子を抑制することで塗膜だけでなくお家自体まで長持ちさせる技術。この技術によって品質とお客様満足度のさらなる向上を実現している。また、全国100社以上の塗装専門店を技術指導し、業界の健全発展に貢献する活動も行っている。著書に「お家の塗り替え 5つの秘訣」などがある。3人娘の父。

なお、株式会社 美匠は2018年2月に「未来をつくり出す美の匠」を指針に定めたことから美匠未来建設 株式会社 へ社名変更し、地元浜松市に根付いた永続的な企業を目指し、品質追求のための研究開発を強化している。

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