美匠代表の塗装学
外壁塗装・屋根塗装後の不具合対応シリーズ[屋根の早期色あせ編]
いつもお読み頂き、誠にありがとうございます。
『外壁塗装の美匠』代表の高橋と申します。
地元浜松市に根付きながらも
全国100社以上の塗装専門店を指導させて頂いている中から、
お客様にとって参考になる事例をお伝えさせて頂きます。
このシリーズを通して転ばぬ先の杖として、
事前に外壁塗装・屋根塗装後の不具合を知っていることによって、
塗装施工中にしっかりと予防対策を打つことが可能になります。
本号では、「最近、屋根が色あせてきているように感じる」という不具合に対して、
原因と対策をいかに講じていけば良いのかをお伝えいたします。
[不具合に対する補修対応の流れ]
家全体 屋根の色が早期に色あせしている症状
屋根 全体的に色あせしてきていることがハッキリわかります
屋根(拡大) 表面の塗膜層が薄いことがわかります
屋根 手で触ると粉化した塗膜が付くことがわかります(チョーキング現象)
屋根 分析をかけるために塗膜を採取していきます
屋根 塗膜の各層を計測していきます
[原因] 塗料メーカーが指定する塗膜の厚みを形成していない時に起こる症状
早期色あせには様々な原因がありますが、今回の事例の一番の原因は塗膜の層が薄いことに起因すると考えられます。塗膜の一層一層をしっかりと形成させていくとともに、各層の厚みまで意識して塗装作業を行う必要があります。
実測:下塗り層0.08mm > 上塗り層0.11mm
推奨:下塗り層0.08mm > 中塗り層0.08mm > 上塗り層0.08mm
⇒ 上塗り層が「0.05mm」少ない状態でした。
[対策] 塗装作業における一連の流れをしっかりと整えていくこと
塗料メーカーが指定する適正な塗膜の厚みを形成させていくためには、部分的な対応では不十分です。塗装作業における一連の流れすべてにおいて、しっかりと整えていく必要があります。そのために、①お家の劣化症状に合わせた塗料を選定、②基本的に水性型塗料よりも溶剤(油性)型塗料を使用する、③1液型塗料ではなく2液型塗料を使用する、④2液型塗料を調合する際には1gも間違えないように秤を必ず使用して主剤と硬化剤を調合する、⑤実際の塗装作業において、規定量を使用すること、吸い込みがないか確認すること、乾燥時間を夏場でも4時間以上は確保すること、等々が挙げられます。
これらは基本的なことであり、当たり前のことでもあります。しかしこの基本的で当たり前のことを全ての現場で100%発揮し続けることができている塗装業者が一体どれだけいるのかを考えると、1%にも満たないのではないかと思います。だからこそまずはこの基本をしっかりと押さえる必要があります。これらのポイントをしっかりと塗装業者に行ってもらうためにも簡易的でも「誓約書」のようなかたちで資料を作り、署名・捺印を塗装業者にもらうようにすることを推奨いたします。
このような対応を行うことを
お客様ご自身が把握していることが何より大切です。
また、見積りを取られる塗装業者・リフォーム業者・工務店等の
知識や経験そして実績を比較検討する際にも活用することができるようになります。
この「美匠代表の塗装学」の内容がお客様にとって有益な情報となり、
大切なお家の外壁塗装・屋根塗装の成功に繋がって頂ければ幸いです。
※美匠が使用する「外壁塗装」という概念の中には、
屋根塗装、付帯部塗装、塗装工事、等々の塗装に関連する全てを含めています。
シンプルにわかりやすくお客様へ伝えるために「外壁塗装」という言葉に集約しています。
※引き続き、新型コロナ対策を徹底してまいりますので、
安心してご相談くださいませ。
浜松市の外壁塗装に100%の安心を。
外壁塗装の美匠
代表取締役 高橋 明暉
■一級塗装技能士
■建築塗装指導員
■塗料/工法開発技術者
■日本建築塗装職人の会 技術顧問
■日本建築業者協議会 常務理事
■その他 資格多数保有
…………………………………………………………………………………………………………………………………..
品質追求は、私の人生そのものです。
…………………………………………………………………………………………………………………………………..
お客様へのメッセージ
私は昔から一つのことを追求する性格でした。そのため広い知識は持っていませんが追求する一つのことに関しては非常に深い見識を持っていることに大人になって気づきました。そしてそれは今でも変わっておりません。この外壁塗装・屋根塗装はとても奥が深く、お客様の求めるものを実現し続けようと思えば終わりがありません。しかしそれを叶えることが私の使命であり、存在価値であると思うに至りました。私は人生をかけて、お客様ご家族様と大切なお家を守り、末永い安心をお届けするために、全社員・全技術者とともに本日も仕事に打ち込んでまいります。
プロフィール
塗装技術者の道に入り20年。下積みを積んだ後、20才の時に株式会社 美匠を設立。自社目線ではなく“お客様が求める”外壁塗装・屋根塗装を追求し続ける。その本質を追求する中で生まれたのが、七つの劣化因子を抑制することで塗膜だけでなくお家自体まで長持ちさせる技術。この技術によって品質とお客様満足度のさらなる向上を実現している。また、全国100社以上の塗装専門店を技術指導し、業界の健全発展に貢献する活動も行っている。著書に「お家の塗り替え 5つの秘訣」などがある。3人娘の父。
なお、株式会社 美匠は2018年2月に「未来をつくり出す美の匠」を指針に定めたことから美匠未来建設 株式会社 へ社名変更し、地元浜松市に根付いた永続的な企業を目指し、品質追求のための研究開発を強化している。